2003-2004年度会長報告
第2894回例会会長あいさつ 2003年8月27日
2003 年 8 月 27 日
やっと十勝らしいさわやかな天候がここ2、3日続いております。このまま今月中、良い天気が続けば農作物の生育の遅れが回復でき、大分良くなってくるのではないかと大変期待しているところであります。
さて、先週の例会では佐藤真康会員(中高生のための性教育ビデオ・SEXってなに?)の卓話があり、また本日の例会では慶愛病院院長の真井康博様より(帯広における性の問題)についてゲスト卓話をいただけることになっています。国内では大きな社会問題になっており、低年齢化してきているこのことについて我々も大いに知識を深めていかなければならないと思います。
古くは江戸時代から日本にもパイアグラに近いようなものがあったと言われております。
鳥頭附子(うずぶし)といって精力強壮剤です。しかし、これは貝原益軒は「房事を快くせん為に鳥頭附子等の熱薬飲むべからず」と説いています。精力強壮剤は一時的には効果があっても性力を弱めるというので自然流こそ大切という。彼の倫理は「畏れ、慎み、惜しむ」の3つであり、「若い時より色慾をつつしみ、精気を惜しむべし」という。『養生訓』の貝原益軒は85才、『蘭学事始』の杉田玄白も85才、『八犬伝』の滝沢馬琴は82才、『富嶽三十六景』の葛飾北斎が90才と長生きしておりますが、杉田玄白は63才の時に後妻との間に子供がおりますし、その翌年には往診の帰途、立ち寄った茶屋の若い女性に色情が蘇り、「老木とて油断めされるな、かへり花」と詠んでおられます。
江戸時代の学者は年を取って長寿だけではなく生涯現役であり、死の直前まで仕事に熱意を持たれ、みずみずしい豊能の青春を謳歌していたようです。
これらは江戸時代の話であります。