2003-2004年度会長報告
第2903回例会会長あいさつ 2003年10月29日
2003 年 10 月 29 日
食文化の変化におもう
外国と日本の食卓の状態を比べてみると、主食と副食の位置付け、食卓の風景が違うのに気づく。日本は主食としてのご飯と、四季折々の副食だが、ヨーロッパ系では煮込んだ料理が多くまた、アジア系では上にかける料理。それは、主食と副食を混ぜるところが違う行動の変化を促している。鍋の中ですでに混ざったものを食べる、さらによそった状態でスプーンなどで混ぜる、日本ではそれぞれを口に運んで、それぞれの風趣を楽しみながら口の中で混ぜると言う風に行動様式に違いがある。主食、副食を味や、匂いや見栄えで判断し口に運ぶ脳の働きが重要なのが日本のやり方。このように、日本の食文化はそれぞれの素材を大切にしてることが判るのであるが、最近、家庭の食卓や学校給食ではその辺が曖昧になっているような気がする。米の活用があまり行われない給食ではこうした主食・副食で促される脳の働きに影響があるのではないか。今一度、日本の食文化を大切にすることを考える機会としたい。