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2001-2002年度会長報告

第2828回例会会長あいさつ2002.5.1

2002 年 5 月 1 日

2005-6会長

皆さんは2005年、国際ロータリーが誕生して100年の時に150万人の会員が達成できるかということに、大変興味を持っていることと思います。先日、RIのボードメンバーで、ベトナムへ行きました。国際ロータリーのリチャード・キング会長はじめ、日本からも合わせ、24人のメンバーで、ホーチミンシティーやハノイなど、4月3日から5日までの日程でした。そこで、人民委員会のメンバーや政府要人、日本で言う外務省の事務次官、有力経済人に会いましたが、席上、本格的に国際ロータリーの設立や、勧誘の業務を展開していると聞きました。特にアジアの呼び掛けが強く、日本はもちろん、台湾がベトナムの青少年のサッカーチームに2万㌦の寄付をしたり、その他にはマレーシアや韓国、オーストラリア、インド等でも、ベトナムに国際ロータリーを作るための動きをしています。RIのベトナム訪問を通じ、2005年には本当に150万人を達成するのでは、という勢いを感じました。
今、時代の大転換期と盛んに言われています。理由はいろいろありますが、最大の問題は「地球環境」だと思います。これがすべての人間の行動に規制、ブレーキをかけているのが現在の状況ではないでしょうか。一方で、経済の成長を望む人たちがほとんどですから、経済成長を止める作業については、ガルブレイスが日本の経済停滞をみて、「日本は立派なものだ」とほめた、これは逆説的であると思いますけれど、今後は、地球環境とどう向かい合うかということが、非常に重要だと思っています。十勝も同様で、地球環境と折り合いながら、どう豊かさを追求するかという非常に相反するテーマを追求していかなくてはなりません。これが結果的に会員の減少を招いていくわけですから、ロータリーに課せられた大きなテーマでもあり、いかに環境と共生するかということが重要であると思います。
20世紀は工業化社会、大量生産、効率化を求めてきたわけで、経済の時代であり、科学技術の時代であったと思います。結果的に効率を追求するあまり、戦争の世紀とも言われていました。しかし、21世紀は、人間と人間、国と国、人間と動植物、経済と文化、自然と科学が、それぞれ折り合っていかなければならない時代となっています。一口でいえば、多様性、多面性の時代であろうし、民族と地域文化を認めあう文化の時代であるともいえます。身近なテーマとして、江戸時代から今まで、日本社会は平野と川の時代でした。平野には人が住み、臨海部を工業化して川の水を使い、生活をしてきました。私はこれからは海と山の時代だと思っています。すなわち、海をきれいにし、山をしっかり守っていく。そのいい例は、日高管内えりも町の森づくりです。今から50年前、1953年に漁民の飯田(常雄)さんという人が、黒松林の造成をはじめたわけです。ここは、明治以来の開発で、木を切って燃料にし、森は丸裸にされてしまいました。結果、土が海に流出して魚がいなくなりました。飯田さんは森を作りました。すると、魚、微生物が帰ってきたのです。その理由はこうです。木が葉を落とす、それを小さな昆虫類が食べて土にする、最終的には菌糸類が完全な土にして、川や海に流れていく。その時にフルボ酸鉄という成分を菌糸類などが川に流していく。フルボ酸鉄は海のプランクトンのエサになります。プランクトンが増えると、それをえさにする魚が増えるわけで、うまく循環している。今後、十勝でもすべてを畑にしていくのではなく、木を植え、森を作っていくことが、十勝を豊かにすること、ひいては十勝の21世紀への非常に大きな課題になると思っています。