2004-2005年度会長報告
第2972例会 合田 修 会長報告
2005 年 5 月 11 日
今日は昨年に続き「花見例会」と題しまして、ここ北海道ホテルさんへ移動例会とさせて頂きましたが、沢山の会員のご出席を頂きありがとうございました。今日は嬉しいニュースがあります。橘精三会員が久し振りにお元気なお姿で例会に出席されております。橘会員には健康が回復されて何よりであります。
地球温暖化の影響で、桜の花が散ってしまうのではないかと心配をしておりましたが、ここの処の天候不順・低温、然も明日以降も天気が崩れるという予報の中、今日だけが絶好のお花見日和となりまして、今年もエドヒガン桜が見事な花を咲かせて迎えてくれました。帯広測候所のデータによりますと、帯広の桜の開花日がこの50年間で1週程早まっている様ですが、帯広の平均気温も100年前と比べ2度ほど高くなっておりまして、やはり地球温暖化や帯広市周辺の都市化によります気温上昇が植物にも影響を与えている様です。今年の2月には二酸化炭素などの温室効果ガスの排出削減を義務付けた京都議定書が発効されておりますが、この地球温暖化対策にはロータリーとしても今後何等かの具体的な取り組みが必要となるのではないかと思います。
処で「お花見」という行事は日本独得の習慣なのですが、多くの種類の花がある中で、どうして日本人は桜の木の下で酒を飲んで浮かれるのかご存知でしょうか。サクラのサは西暦8世紀以前の古代日本人が信仰していた「サ神」という山の神様の事でありましたが、古代人が本格的に農業を営む様になりますと、日本各地の農村では豊作祈願の為に、田植えの始まる5月にこの「サ神様」に山から降りて頂く、これが「さつき」と呼ばれる由来です。又、サクラのクラは神が依り鎮まる座を意味するクラでありまして、サ神様の座っている場所が「サクラ」の木となった様で、桜の開花は神様が降りられた証拠として特に神聖なものとされておりました。古代日本人はサ神様に色々と祈願する代わりに沢山のサの付く物をお供えしましたが、その代表例がサケ・サカナ・サイ(菜)でありました。然しながら神様は実際にはこれを食べませんので、人々がお下がりという形でこれを飲食する事になります。又、少しでもサ神様に喜んで頂く為に歌ったり踊ったりのお神楽も催しましたが、こうした奉納舞を見学して頂く「サ神様」の貴賓席が「サジキ」であり、又、庶民は地面の芝の所で見ておりましたので「芝居」という言葉が生まれたそうです。何れにしましても、この花見は神様と一緒に過ごし楽しむ事で、厄を祓うという平安時代からの宗教的行事が現在の形になった様です。今日は後程ご紹介がありますが、新入会員の皆様共々この神聖な伝統行事の中でロータリーの親睦を深めて頂ければ、神様もきっと喜んでくれるものと思いますので、満開のサクラの元、大いに楽しんで頂きたいと存じます。