2020-2021年度会長報告
第3688例会 令和3年2月24日 会長報告 長澤 秀行 会長
2021 年 3 月 3 日
昨日2月23日は天皇誕生日の祝日でしたが、116年目となるロータリークラブの誕生日でもありました。1905年(明治38年)2月23日に、シカゴの事務所で鉱山技師のガスターガス・ローアが、友人の洋服商ハイラム・ショーレイと世間話をしているところへ、弁護士のポール・ハリスが友人の石炭商シルベスター・シールとともに訪ねてきました。国籍も職業も違う4人でしたが、親睦と物質的相互扶助を目的に知り合いを集めようということで話が進みました。集まる場所をそれぞれの会社の事務所でローテーションすることとしたので、名称をロータリークラブとしました。その後、会員が増えるとともに、クラブの目的は、自分の会社の利益のみを追求するのではなく、社会のために貢献することを第一に掲げるようになりました。ロータリーの公式標語として知られる「超我の奉仕」と「最もよく奉仕する者、最も多く報いられる」は、1911年にオレゴン州ポートランドで開催された第2回ロータリー大会で承認されたものです。前者はベン・コリンズ、後者はアーサー・フレデリック・シェルドンが提唱しました。
日本でよく耳にする「情けは人のためならず」は、「人にかけた情けは、巡って結局は自分のためになる」という意味ですが、ロータリークラブの目的に通じることが指摘されています。語源は諸説ありますが、江戸時代の「曽我物語」や平安時代の「源氏物語」に「世の中の情けは人の為ならず、巡り巡って己が為」という記載があるようです。「情け」は「同情」ではなく「思いやり」の意味です。また、新渡戸稲造の「武士道」は日本文化や日本人を紹介するために1900年に出版されました。その中にも、「施せし情けは人の為ならず おのが心の慰めと知れ 我れ人にかけし恵みは忘れても 人の恩をば長く忘るな」という歌があります。
感謝する心は大切だとあらためて思います。小沢年度のテーマ「すべてに感謝」を思い出します。