2018-2019年度会長報告
第3612例会 平成31年4月10日 会長報告 和田 賢二 会長
2019 年 4 月 11 日
先週はゲスト卓話で時間が限られておりましたのでお話し致しませんでしたが、4月はロータリークラブにおきましては、「母子の健康月間」であります。我々日本人は諸外国と比べますと医療機関の充実と健康保険制度によって国民の誰もが平均的に健康に生活していると思います。「母子の健康月間」も「ポリオプラスプロジェクト」と同じとらえ方が出来ます。日本国内では当たり前の事が世界ではそうではないと言う事です。
人は誰でも最高水準の身体的・精神的健康を享受する権利を有しています。しかし、性別による差別がこの権利を侵害している場合が多々あります。経済的な理由や、女性は外出できないという社会慣習が原因となり、多くの女性が疾病を患いやすくなっている上、適切な処置も受けられない状態に置かれています。
母子の健康に関するプロジェクトを通じて、ロータリー会員は2015年9月の国連サミットで採択された国連のSDGs17の大きな目標の中で『SDGs(エス・ディー・ジーズ)3:あらゆる年齢のすべての人の健康的な生活を確保し、福祉を推進する』という目標について、その達成を目指した取り組みを行っています。※SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」
疾病や栄養失調、不十分な医療、不適切な公衆衛生が原因で命を落とす5歳未満の子どもの数は、毎年700万人以上に達します。この数を削減すべく、ロータリー会員は乳児への予防接種や抗生物質投与を実施しながら、必要不可欠な医療ケアの利用状況を改善し、専門の医療提供者による母子への対応を支援しています。
健全な生活の実現を目指した奉仕プロジェクトの一例として、
■フィリピンのメトロ・イースト・タイタイ・ロータリークラブは、医療従事者のグループと提携し、低所得世帯の女性や医療を受けることのできない女性100人以上を対象に、無償の医療サービスを提供しました。
■ナイジェリアのポートハーコートGRAロータリークラブは、120世帯以上の母子に対し、無償の医療ケアを提供しました。対象者はさまざまな疾病に関する検査や治療を受け、症状が重い者は病院に紹介し、追加的な検査や治療を受けてもらいました。
■ウガンダのカンパラ・ローターアクトクラブは毎年、クラブの地域内で『母子を救おう』と題したプロジェクトを主催しています。今年のプロジェクトの目的は、妊娠中の母親に情報を与え、子宮がん検査、家族計画アドバイス、HIV/AIDS検査やカウンセリングの機会を提供することでした。
■ハイチは、西半球で妊産婦と幼児の死亡率が最も高い国であり、女性の91%が自宅で出産します。そこでロータリー会員は、最大12名のボランティアスタッフが乗車できる完全装備の医療用ジープを、ハイチの各地域に一台ずつ提供しました。これまで道が険しく、妊娠中の母親に医療サービスを提供できなかったような場所でも、このジープを使用して移動診療所を開設することができるようになりました。
「母子の健康月間」である4月は、世界中の母子の暮らしを改善するロータリーの取り組みを改めて振り返るときです。ロータリーが行っている母子健康プロジェクトに関する意識を共有し、活動の事例を多くの方々に拡め、支援する事だと思います。