2018-2019年度会長報告
第3608例会 平成31年3月6日 会長報告 和田 賢二 会長
2019 年 3 月 7 日
ロータリーで3月は「水と衛生月間」です。今、一人に安全な水を提供するのに必要なコストは24ドルと言う試算があります。また、ロータリーと米国国際開発庁と提携して、ガーナでは質の高い衛生設備が利用できるようになった学校が110校になったそうです。他にグアテマラ、ホンジュラス、インド、ケニアでも同様に取り組んでおります。最終的に、ロータリーは2030年を目標に安全な水と衛生設備をすべての人が利用できるようにしたいと活動しております。
地球の温暖化防止については、2015年のCOP21で、米国は抜けましたが、世界175ヶ国の国と地域が署名しております。地球の温暖化と衛生的な水とは直接関係がない問題のようですが、密接に繋がるところがあります。気候変動がもたらす異常気象は各地で大きな災害になっております。
特に、途上国においてはインフラも充分整備されていない事もありまして深刻な問題です。
現在、CO2ビジネスは排出量の売買からCO2を回収するビジネスへと新たな局面になっております。スイスのベンチャー企業タイムワークス社は大気中から二酸化炭素を回収する技術を産業化しました。田園地帯にあるゴミ焼却施設の屋上にエアコンの室外機のような物を18機設置してCO2を回収するのですが、1機当たり樹木数千本が出すCO2を回収できるそうです。
また、この回収したCO2を400M離れた温室の畑へ送って光合成肥料として使用し、野菜を生産します。そして、コカコーラが新に発売するVALSERベルサーという炭酸水にもこれを使用する予定です。
これとは別に、世界の排出されるCO2の15%は家畜由来により排出されていると言う事から、シリコンバレーにあるインポッシブルフーズは、植物を主原料とする合成肉を普及させ、畜産業を減らす事で、二酸化炭素を減らそうという試みで、合成肉のハンバーガーなどを商品開発しております。
世界的企業経営者で作る「経済と気候に関わるグローバル委員会」では、この気候変動・環境対策に関わるビジネスで、2030年までに26兆ドルの経済的利益を生み出せると算出しております。
今後、私たちロータリアンも職業奉仕を通して、様々な環境問題を積極的に考え、取り組み、行動して行かなければならないと感じている次第です。