2007-2008年度会長報告
第3094回例会 会長報告
2007 年 12 月 19 日
先週は、年末家族会に多数のご出席有難うございました。181名のご参加をいただきました。新田委員長を始めとする親睦活動委員会の皆さん、本当にご苦労さまでした。ロータリーの年末家族会が終わると、愈々「年の瀬」だなぁという実感が湧いてきます。今年の十大ニュースなどの話題も聞こえてきますし、年賀状の準備でそろそろ忙しいのではないでしょうか。
12月12日は「漢字の日」というのをご存知でしょうか。「いい字・一字」ということで、今年の世相を漢字ひとつで表す、年末恒例の行事と言えばお判りになるでしょう。 今年の漢字は、「偽」(ぎ、いつわ・る)と、発表されました。ミートホープ、白い恋人、不二家、さらに老舗の赤福、船場吉兆などの相次ぐ食品偽装問題、年金記録不備の問題や接待疑惑、裏金工作など官僚の偽善、また未だに尾を引いている耐震偽装問題など、枚挙に暇がありません。全国の応募総数およそ9万通のうち18%と、圧倒的にこの「偽」という漢字であったというのも宜(むべ)なるかなと思います。
先日、「ALWAYS続・三丁目の夕日」という映画を見ました。原作、西岸良平(さいがん りょうへい)、監督・脚本、山崎貴(たかし)の、今話題の映画です。昭和34年、東京オリンピックの開催決定と同時に、高度経済成長へと突き進む時代を背景とした、今と比べると決して豊かとは言えない当時の庶民生活を、活き活きとした笑いと涙と感動で描いた人情ドラマですが、 昭和の時代に対する単なるノルタルジーでは済まされない、何か強いメッセージを感じたのは、私だけではないと思います。変えてはいけないものが変わってしまった、無くしてはいけないものを見失っている現代社会に対して、それが何かを強く問うているような気がします。
今年の漢字に決まった「偽」という一字、「いつわり」というこの漢字ではなくて、誠実の「誠」(まこと)という一字の世の中になって欲しいと思います。
2007~2008年度帯広ロータリークラブ 会長 奥 周盛