2016-2017年度会長報告
第3518例会 平成29年3月1日 会長報告 佐藤 真康 会長
2017 年 3 月 3 日
3月のテーマは「水と衛生月間」です。この水の問題というのは、私個人的にはとても重要なテーマだと思っています。いま、世界には、適切な衛生設備が利用できない人が25億人と、安全な飲み水が得られない人が7億4800万人おり、さらに毎日1400人の子どもが、劣悪な衛生環境と不衛生な水を原因とする病気で命を落としています。世界全体における死因のデータを見ると、エイズが3.9%、下痢が6.0%に対して「水が要因となる死因」は12.3%とダントツのトップになっています。
人類が、飲料や農耕・産業用に利用できる河川、湖沼の淡水は、きわめて少ない量にすぎません。地球上に存在する約14 億立方キロメートルの水のうち、たったの0 ・01% しかないのです。かって世界銀行のセラゲルディン副総裁が「20世紀は石油をめぐる争いの世紀だった。21世紀は水をめぐる争いの世紀になるだろう」と述べていました。それ以来、「21世紀は水の世紀」といわれています。また、経済協力開発機構(OECD)は、2050 年には、世界人口の4 割にあたる39億人が何らかの水不足に悩むだろうと予測しています。
アメリカ第35代大統領ジョン・F ・ケネディは、半世紀も前に「今後世界は水不足に直面する。国を挙げて海水の淡水化技術に取り組もう」と提唱し、「水問題を解決できる人は2 つのノーベル賞に値する。ノーベル化学賞とノーベル平和賞だ」と語っていました。
ここ、2500地区でも、釧路のクラブを中心に水の事業をやっておりますが、ぜひこの3月、個々の会員の皆さんに「水と衛生」のテーマを考えて頂ければと思います。