2013-2014年度会長報告
第3381例会 平成26年2月12日 会長報告 渡辺 喜代美 会長
2014 年 2 月 19 日
本日は、7ロータリークラブ合同例会に多数ご出席いただきありがとうございます。ホストクラブの帯広RC会長渡辺喜代美でございます。『世界理解月間』の例会が皆さまにとって実りあるものにしようと担当の世界社会奉仕委員会・小林委員長、小澤理事とともに準備をさせていただきました。色々いたらぬ点もあるかと思いますが、どうぞRCの友情にてお許しいただければ幸いです。ホストさせていただけます事、大変光栄に思っています。高いところからではございますがお礼申し上げます。
さて、私達日本人ロータリアンが世界を理解するうえで忘れることができない人物として、三人の国際ロータリー会長のお名前を挙げたいと思います。東ヶ崎 潔氏、向笠 廣次氏、そして、昨年まで活躍された田中作治氏。
東ヶ崎潔氏は、1968-69年度RI会長で、東京ロータリークラブの会員。「PARTICIPATE !(参加し敢行しよう!)」というテーマを掲げています。このテーマは、英語で言えば、1語、歴代で最も短いテーマでした。1895年9月24日アメリカ生まれ。豊かな英語力と米国とのコネクションを見込まれ、世界教育者会議日本事務局長、1939年のニューヨーク万国博覧会コミッショナーなどを務め、日本における国際理解の増進に貢献しました。太平洋戦争中は、ジャパン・タイムズの編集局長として働き、日米両国の豊富な知識をもって、日米の誤解の溝を防ぐよう努められ、後にジャパン・タイムズ社長に就任。当時の水曜会、戦後、東京ロータリークラブ復活メンバーとしてその名を連ね、1956年東京クラブ会長、以後国際大会などで講演をされるなど素晴らしいスピーチで世界のロータリーアンにロータリーの心を伝えていらっしゃいます。
向笠廣次氏は、大分県中津RC会員で、1982-83年度にRI会長を務めました。彼のテーマは、「Mankind is one、build bridges of friendship throughout the world.(人類はひとつ、世界中に友情の橋をかけよう)」。国際協議会のスピーチでは、「世界中の人々はみんないとこ同士なのです」という言葉を何度も使われたそうです。向笠氏は、1911年11月9日生まれの精神科医で、国際的にも名を知られた精神科のドクターだったそうです。彼は、人類は国籍、肌の色、言語、宗教などによる区別はなく、あるのは頭脳の機能による幾つかの性格の分類だけであるといっています。第二次世界大戦直前、世界各国で行われた精神医学の調査によると、各国における人間の気質、あるいは性格の分類は、その国の人口に対する比率がほとんど同一であること報ぜられたそうです。向笠氏もその調査に参加し、日本の場合の比率も他国と一致していることを発見されています。さらに向笠氏は、自分の家族のルーツを考えていたとき、お孫さんから「おじいさん、僕のおじいさん、おばあさんは何人いるの?」と聞かれ、計算した結果、10代前までさかのぼると、1,024人となり、20代前には100万人、30代前には10億人という天文学的数字になることを知ったそうです。そこで向笠氏はこの答から得た結果、「人類は疑いもなくひとつの大きな家族であるということであった。」とおっしゃっています。
田中作次氏につきましては、皆さんご存知でとおもいますので、この場での紹介はひかえさせていただきますが、三人のRI会長の姿から私は、「ロータリアンとはいつの時代もそれぞれの立場で世界を体感し、行動する奉仕団体の一員である」という事を強く感じました。
本日は、講師に大和教育研究所・所長の小田島裕一さまをお迎えして、「国境を越えた人間作りから見える国際理解~世界が賞賛する「日本人という生き方」~」と題してお話しいただきます。限られた時間でありますが、皆様と一緒に世界理解を深めていきたいと思います。どうぞ、よろしくお願いします。