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2011-2012年度会長報告

第3300例会 平成24年5月30日 会長報告 加藤維利会長

2012 年 5 月 30 日

加藤維利会長ロータリークラブ以外の団体には職業奉仕の理念は本当にないのか、皆さんはどう思いますか。ロータリークラブとよく比較されるライオンズクラブはどうなのでしょうか。ライオンズクラブはロータリーがI serveに対してライオンズはWe serve, 毎週の例会に対して隔週の例会、職業奉仕に対して社会奉仕ぐらいしか、違いを知らないのが現実だと思います。
ライオンズは徳性と知性・友愛と寛容の精神を養いつつ、その対価を目的としない純然たる社会奉仕をモットーとした、We serve「われわれは奉仕する」が目的の団体で、職業奉仕団体ではないことが明記されています。
ライオンズの名称はLiberty(自由)、Intelligence(知性)、Our(我々の)、Nations(国の)、Safety(安全)。つまり、自由を守り、知性を重んじ、我々の国の安全を図る、という意味でその頭文字を取ってLIONSという名称になり、これがスローガンになっています。
ライオンズ・カラーは紫色および金色の二色で、ロータリーの青と金色と似ているところが面白いと思います。
ライオンズクラブ国際協会のホームページによりますと、ライオンズクラブの発祥の地はアメリカのシカゴとなっています。そこに住んで保険の代理店を経営していたメルビン・ジョーンズは実業家の昼食会グループ「ビジネスサークル」に加入し、活動をしていました。しかし、自分の考えと合わないものを感じ、能力を持った会員を集めて、その能力を地域社会のために活用できないかと思い、1917年にライオンズクラブを発足したと載っています。
この昼食会グループがロータリーを指すのか分かりませんが、何処だかは忘れましたが本州のライオンズクラブのホームページには、メルビン・ジョーンズがロータリーに在籍していたと書いてありました。
メルビン・ジョーンズに関しては、もともとロータリークラブに在籍していたが、金銭的、団体的奉仕活動をするという考え方が受け入れられなかったために、ロータリーを離れてライオンズを作ったという説と、すでに保険業という職業分類が満たされていたために、ロータリーに入れなかったので、ライオンズを作ったという説があります。
前段でライオンズクラブは職業奉仕団体ではないと話しましたが、確かにライオンズクラブ国際協会の目的には職業奉仕に関する考えはありません。ただ、ライオンズにもロータリーの道徳律にあたる、ライオンズ道徳綱領があります。では、シェルドンが提唱した職業奉仕はどういうものなのでしょうか。
シェルドンの職業奉仕理念は純粋な経営哲学に基づくものであって、ロータリーの職業奉仕は単に職業倫理高揚運動ではないということです。このことはシェルドン自身も明言しているようです。ロータリーの職業奉仕を理解するには、「He profits mostwho serves best」がロータリーの職業奉仕理念と決められている以上、シェルドンの考え方を理解せずに、職業奉仕を語ることはできないと思います。ぜひロータリーの金看板であるシェルドンの職業奉仕
理念を正しく理解して、胸を張って語ることが出来ることをお願いして会長報告とさせていただきます。