2011-2012年度会長報告
第3296例会 平成24年4月25日 会長報告 加藤維利会長
2012 年 4 月 25 日
いよいよこの例会が終わると、残すところ5月、6月の8つの例会だけになってきました。今日は今まで帯広RCに在籍していて、この例会の形式や、セレモニーなどがRCとしての常識だと思っている方は、私も含めてたくさんいることと思います。
世界ではどうなっているのか、何項目かあげて紹介します。例えば第一例会には必ず国歌を歌う。例会場には国旗を掲げる。これは戦争中にロータリーはアメリカが発祥なので、アメリカのスパイではないかと疑われたり、フリーメイソンの組織ではないかと疑いをかけられていました。その疑いを晴らすために、日本に忠誠を誓う意味で、国歌を歌い、国旗を掲揚することとなり、現在もそうしています。アメリカ以外の国ではほとんどの国が、国旗掲揚や国歌斉唱の習慣はないそうです。
また、例会では日本ではロータリーソングを歌っていますが、そもそもは1907年にポール・ハリスが親睦、相互扶助のみの会から社会奉仕活動を推進することに方針を転換しました。その後、アーサー・シェルドンが入会し、奉仕の必要性を強く押し進めました。そのために、シカゴ・クラブは親睦・相互扶助派と奉仕拡大派に別れ、毎例会は激論の場と化しました。そのとげとげしい雰囲気を和らげるために、ハリー・ラグルスが歌を歌うことを始めました。特にロータリーソングがあった訳ではありません。
日本では、例会や各種の会合が始まる前や閉会のときにロータリーソングを歌いますが、本来はそのような歌い方をするのではなく、どういうときに、どのような歌を歌ってもかまわないそうです。
次に、日本では例会やその他の会合、地区大会でもそうですが、点鐘で始まり、点鐘で終わるのが当然のことです。点鐘をならすのを忘れたらどうなるのでしょう。後々まで非難されるのが目にみえます。点鐘についての取り決めはどこにもありませんし、何回たたいてもよいようです。そもそも点鐘の由来は、昔、船乗りの見張りの交代を知らせることから来ている様です。世界のロータリークラブでは、12時半から始まる例会が多いのですが、これは船では点鐘始めを12時半に一回行い、1時に2回たたくという習慣をロータリーが取り入れたものだと言われています。
国際大会では、開会宣言で始まり、蛍の光で終わり、点鐘はないそうです。点鐘をならすのは、世界でも珍しい部類に入るようです。ヨーロッパや東南アジアでは、いつ始まって、いつ終わるのか分からない例会も珍しくないそうです。アメリカでは点鐘をならすクラブもありますが、オークションの様に木の板を木槌でコンコンと鳴らすクラブもあるそうです。それも開会や閉会の時ではなく、スピーチを始める前に注意を促すために使うことが多いそうです。
私は海外のロータリークラブどころか、全く外国に行ったことがないので、今度、讃岐会員に確認したいとおもいます。地動説のように日本のロータリークラブの常識が世界中のロータリークラブの常識ではないということを認識した上で、コペルニクス的転回も必要なことではないかということを感じながら、本日の会長報告とさせていただきます。