ロータリーの誕生とその成長
西暦1905年、その頃大不況の中で人の心の荒れすさんでいたアメリカ社会、特にシカゴの状態を憂えた青年弁護士ポール・P・ハリスが、奉仕の精神によって人の和をはかることこそ、よりよい社会をつくりだす道であると考え、3人の友人と語らって2月23日、この理想を広く人々に呼びかけようと、第1回の会合をひらいたのが、ロータリークラブの誕生であります。
ロータリーとは、会員が持ち回りで順番に、集会を各自の事務所で開いたことから名付けられました。この理想は着実に成長し、今では200以上の国と地域に広がり、クラブ数34,301、会員数1,223,413(2011.9.30 RI公式発表)に達しています。これらクラブをメンバーとして国際ロータリーが構成されています。
国際ロータリーの最近の主要事業としては、地球上からポリオその他の伝染病をなくすため、1985年から現在までに総額10億ドル以上を寄付し、全世界の児童の予防接種を進めていることがあげられます。またロータリー財団を設けて、世界有数の国際奨学金事業を実施しています。
ロータリーの綱領
社会生活における人間の幸福は、他人への思いやりと助け合いにあるとするロータリーでは、国際奉仕、社会奉仕、職業奉仕、クラブ奉仕の4部門を設け、各自の職業を通
じて「奉仕の理想」を推進することを目的としており、そのためには、
1)広く知己を求めて奉仕の機会を多く持つ。
2)各自の職業に誇りをもってその道徳的水準を高める。
3)公私の別なく奉仕の理想を実行する。
4)国際的にも理解と友情を広めかつ深めるという4つの道をひらき、行動することが大切であります。
ロータリークラブの標語
Service Above Self
「超我の奉仕」
He profits most who serves best
「最もよく奉仕する者 最も多く報いられる。」
ロータリーのモットーとして知られる上記の標語は、前者は1911年ポートランド大会で、シカゴのA.F.Sheldonが初めて使用し、後者はミネアポリス・ロータリークラブの初代会長のFrank.B.Collinが提唱し、その後1950年のデトロイト大会でロータリーの正式標語として指定するとの決議がなされた。
四つのテスト
言行はこれに照らしてから
Of the things we think, say or do
1 真実か どうか?
Is it the TRUTH?
2 みんなに公平か?
Is it FAIR to all concerned?
3 好意と友情を深めるか?
Will it build GOODWILL and BETTER FRIENDSHIPS?
4 みんなのためになるか どうか?
Will it be BENEFICIAL to all conserned?
H.J.Taylor氏(1954年度RI会長)の発案になるもの、1931年同氏が破産に瀕するクラブ・アルミニウム会社を引受け、その再起の為に発案した経営方針である。
この指針は非常な成功を納めたが、これは単に会社経営の指針としてばかりでなく人生一般 の指針とすべきであるというので、ロータリーの間でも広く行き渡り、1954年その版権を国際ロータリーに譲渡した。