2023-2024年度会長報告
第3815例会 令和6年2月7日 会長報告 工藤 大輔 会長
2024 年 2 月 22 日
みなさん、こんにちは。ロータリーの特別月間、2月は「平和構築と紛争予防月間」です。今まさに世界中で紛争が起こっていますが、まずは現状についてにわか仕込みですがお話しさせていただきます。
まず紛争の定義ですが、戦争とは国同士での争い事、内戦は1国内での争い、紛争は国家間に限らず2者以上の争い事となります。但し、戦争も内戦も紛争に含まれます。
紛争が起こる原因は大きく4つ挙げられます。ひとつは宗教。世界には約18万もの宗教法人があり、それらの宗教の違いや同じ宗教でも内部での考え方の違いにより、紛争が起きることがあります。
2つ目に民族、民族とは共通の言語や宗教、風習などをもった集団です。この民族の違いによって紛争が発生することがあります。
3つ目は資源。希少な資源をめぐり紛争が勃発することもあります例えば、石油。アフリカのスーダンでは、油田が見つかったことと宗教上の対立により紛争が勃発しました。4つ目は政権への不満。ミャンマー内戦は、軍事政権に対する民衆の不満から始まっています。そして現在も続いている紛争ですが、アフガニスタン紛争は宗教問題や他国を巻き込んで泥沼化し、国際テロ組織アルカイダが2001年アメリカ同時多発テロ事件を引き起こします。
2019年に日本人医師中村さんがお亡くなりになりましたが、中村さんが作った用水路の水利権をめぐる争いの関連性という話もあったように記憶しています。それほど今も不安定な状況が続いています。
シリア内戦、シリアではイスラム教シーア派のアサド大統領のやり方に不満を持ったスンニ派が反発し、周辺国の宗教上の違いも含めた紛争に発展しています。主な原因は政権への不満と宗教問題です。
クルド対トルコ紛争は民族の違いや政権への不満から発生した紛争です。クルド人は国を持たない中東地域に住むイラン系民族です。
イエメン内戦は政情不安とここでも近隣国を巻き込んだイスラム教同士シーア派とスンニ派の対立がありました。
ご紹介した紛争にはよくイスラム教スンニ派とシーア派が出てきます。イスラム教の創始者はムハンマド・アリーで、その血筋にある後継(指導者)を支持するシーア派、血筋ではなく教典を拠り所にして後継を支持するスンニ派。割合は1:9と大差がありながらいろんな国や地域で争い、紛争の元になっています。
結果、食糧難に陥り、病気や感染症などが流行し、教育の機会を奪われ、敵対勢力への暴力や性的虐待などが起こります。私たちが世界で起きている紛争とその背景を知ることは大切であり、今、どこの国のどのような人が紛争に苦しんでいるのかを認識できることが支援する意欲につながります。
ウクライナやパレスチナ自治区での惨状は日々ニュース映像で流れていますが、紛争で苦しむ人たちに私たちは何ができるでしょうか?
ロータリーでは、ロータリー平和センターを運営し、平和のために活動する人材を育成し、グローバル補助金を活用してロータリアンが直接手を差しのべ、紛争地域を支援する関係機関・団体とパートナーシップを結び、平和に向けてのプログラムやイベントを実施しています。
しかしながら私たちと現場にはどうしても距離感が存在します。
それでは私たちにできること、それはしつこいようですが寄付です。金額に関わらず気持ちを示すことができれば少しは平和に近づくのではないでしょうか?改めてご支援をお願いいたしまして会長報告とさせていただきます、本日もよろしくお願いいたします。