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2011-2012年度会長報告

第3284例会 平成24年2月1日 会長報告 加藤維利会長

2012 年 2 月 8 日

加藤維利会長今日は先週の続きです。シェルドンが突如ロータリーを去った1年後、1931年にシカゴ・クラブの会員であったハーバード・テーラーは、不況のあおりで倒産に瀕していたクラブ・アルミニウム社の経営を引き受ける事になりました。この会社の再建に失敗すれば250人の従業員が仕事を失うことになります。
 彼はこの状況から脱出して、会社を再建するためには、道徳的、倫理的な指標が必要だと考えていました。
 ある朝、社長室の机の前で頭をかかえて考えていたときに、思い浮かんで書き留めた24語の言葉が「四つのテスト」でした。ハーバード・テーラーが社員に四つのテストを提示し、従業員がそれぞれの職場で実行する事により、会社の業務は改善を続け、5年後には借金を完済し、15年後には株主に多額の配当金を分配するまでになりました。
 1939-40年にハーバード・テーラーがシカゴ・クラブの会長になり、更に、1954-55年にRIの会長に就任したときに、その版権がロータリーに寄付され、今日に至っています。
 「四つのテスト」は世界各国で翻訳されており、広く活用されていますが、複製の使用に当たっては規制があります。日本語訳については、原文の精神が適切に表現されていないとする指摘もあり、いくつかの翻訳が試みられています。
 今日はその中で「ロータリーの源流 RI2680地区 田中毅PDG」の4つのテストの解釈を説明します。お手元の資料は先月配布しました、研修会資料のロータリーの基本知識の11ページのコピーです。
 読んでもらえばなるほどと思う事ですが、田中毅PDGの解釈は次の通りになります。

○Four-Way Test 四つのテスト
 本来四つならば複数形であるはずなのが、単数形であるということは、四つが纏まって1つの基準となり、すべてをクリ
アーすると言う事を意味しています。
実はロータリーの綱領(目的)「The Object of Rotary」も単数形ですので、四つのテストと同じ考え方となっています。

○Is it the truth? 真実かどうか
「嘘偽りがないか」という意味であります。真実は人間の心を通じたアナログ的判定であるのに対し、事実とは有ったか無かったかの二者択一を迫るデジタル的判定ですから、ここの訳は「事実」と言う言葉を用いるべきで、「事実かどうか」を意味します。

○Is it fair to all concerned? みんなに公平か
Fairは公平ではなく公正と訳すべきです。all concernedはallだけが訳されconcernedが省略されています。Concerned取引先をさすので、「すべての取引に対して公正かどうか」ということを意味します。

○Will it build goodwill and better friendship? 好意と友情を深めるか
goodwillは単なる好意とか善意ではなく、商売上の信用とか評判、店の暖簾や取引先を表します。ここの訳は「その商取引が店の信用を高めると同時に、よりよい人間関係を築き上げ、取引先を増やすかどうか」を問うものです。

○Will it be beneficial to all concerned? みんなのためになるかどうか
Benefitは儲けそのものを表す言葉です。ただし、売り手だけが儲かったり、買い手だけが損をしたのでは公正な取引とは言いません。ここの訳は「その商取引によって、すべての取り引き先が適正な利潤を得るか」が問題なのだということです。
今まで歌っていた「四つのテスト」の訳も良いですが、当時の考えは会社を再建するための行動指針として作られました。経営者としてはこの訳のほうが理解しやすいのではないかと思います。
先週と今週の2回に分けて四つのテストについての話をしまして、本日の会長報告とさせていただきます。