2011-2012年度会長報告
第3274例会 平成23年11月2日 会長報告 加藤維利会長
2011 年 11 月 9 日
今月は「ロータリー財団月間」となっております。
後ほどプログラムでお話があると思います。
さて、ロータリー財団の寄付はどのように使われるのか。少し話させていただきます。
「国際ロータリーのロータリー財団」の繰り広げる、或るときの一日を紹介しますので、情景をイメージしてください。
まずは、ナイジェリア、午前6時、ロータリアンが冷凍ケースにワクチンを入れています。
近隣のポリオ・プラス予防接種地に運ぶためです。
ジャマイカでは、子供たちが仮設の診療所の扉が開くのを行列を作って待っています。ロータリーのボランティア歯科医が、その行列の脇を歩いて行きます。その診療所は、今にもくずれそうな校舎を近代的な医療施設に建て直したものです。設備はロータリアンが寄贈しました。
インドでは、若い女性が、朝日に目覚め、義足に手を伸ばしています。これは、ロータリー提唱の義肢キャンプで自分のサイズに合わせて作ってもらったばかりのものです。
バングラデシュでは、子供たちが、できたばかりの井戸から水を汲み上げています。井戸建設に協力したオーストラリアのロータリアンは、待ちに待った医薬品の詰まった箱を開けています。ホンジュラスの丘陵地帯では、ほんの1年前までは、不毛の地であったところで野菜を収穫しています。ロータリアンが灌漑設備を引いたおかげで豊作でした。
インドネシアでは、子供たちが今まで欲しくても買えなかった、新しい学用品を手にして歓声をあげています。学校には図書が増え、コンピューターが完備されました。2500地区世界社会奉仕委員会の要請で、市内5RCおよび音更、上川、芽室RCのパートナーシップにより、寄贈されたものです。
これらは、ロータリアンが超我の奉仕というロータリーの理念を示しながら、財団に協力した多くの活動の一例です。106年にわたり人道的、教育的奉仕活動を実践し、いまでは、ロータリー財団の手の届かない場所は世界のどこにもないくらいといわれています。
このロータリー財団は1917年のアトランタでの国際大会において、当時の国際ロータリー・クラブ連合会の会長だった、アーチ・クランフが「基金を作り、全世界的な規模で、慈善、教育、その他社会奉仕の分野で、何かよいことをしようではないか」と提案しその大会で採択され、「基金」と言う形で出来上がりました。その後「ロータリー財団」と名前を変え、国際ロータリーとは独立した機関となります。
このようにして、我々ロータリアンの寄付はロータリー財団の使命の遂行のために使われています。ではロータリー財団の使命とはなんでしょうか。
ロータリー財団の使命は、2000年2月の改訂のあと、2007年の手続き要覧から更に次のように改訂されています。それは、「ロータリアンが、健康状態を改善し、教育への支援を高め、貧困を救済する事を通じて、世界理解、親善、平和を達成できるようにすること」となっています。
更に、2017年にロータリー財団が100周年を迎えるにあたり、その将来を見据えて、「未来の夢計画」を立案しました。2010年7月から2013年までの試験期間を設け、評価と見直しが行われ、修正がされます。財団の新しい使命として加わった、“そして「世界でよいことをしよう」”という夢計画の標語は、2010年の規定審議会で承認されています。
ところで、ロータリー財団の歴史はどうなのか、財団の寄付にはどんな種類があるのか、また、どんなプログラムがあるのか、シェア・システムとはどういうものなのか、その寄付は我々地元の地区には還元されないのか、ポール・ハリス・フェローって何なのか、いろいろ皆さんの中には分らない方も多いと思います。今日の卓話で理解していただけたら、幸いです。
ロータリー財団は多くのロータリアンによって開花しました。特に我々日本のロータリアンの果たす役割は、ロータリー財団の大きな支えになっています。ぜひ、財団への寄付をお願いしまして、本日の会長報告とさせていただきます。
